「夫の育休」はどんな育児グッズにも勝る出産準備
我が家の場合は、夫の職場で男性育休取得の前例があることもあり、私の退院日から約3ヶ月の育休を取得しました。
夫に育休を取ってもらったのは大正解でした。夫に育休を取ってもらったことがダントツで一番良かった出産準備です。 一緒に取り組む仲間がいたことで、物理的に大変でも精神的には何とかなりました。心の安定がすべてのベースなので、心を守ることが重要だなと感じます。
夫が忙しすぎて育休なんて取れないよという人もいっぱいいると思います。でも育児はワンオペでするようにはできていないと痛切に感じました。親、きょうだい、行政、頼れるものは頼ってできる限りワンオペを回避してほしいです。
まとめていたらかなり長い文章になってしまいました・・!
要は「夫の育児スキルが上がると丸投げできる範囲が増えるから、めちゃくちゃ楽だよ」って話です。
男性育休が気になっている人の参考になれば幸いです。
W育休中のタイムスケジュール
最初は、産褥期の私を夜寝かせてくれるために夫が夜勤(赤ちゃんの夜中の授乳等)をやってくれていました。それに加えて日勤も。。!退院後1週間くらいで夫は疲れすぎてしまいました。。
↑の本を読み、
・産後数週間は夜間授乳により母乳生産量上がる
・産後の母親は「プロラクチン」というホルモンの効果により細切れの睡眠でも効率よく睡眠が取れるようになる
という情報を得て、夫に「これからは私が夜勤をやるよ!」と宣言。
↓こんな感じで分担してました。
夫に育休を取ってもらって良かったこと
産褥期に体を休ませることができた
授乳以外の育児や家事、力仕事は夫にできる限りやってもらいました。
妊娠後期に自宅安静の指示が出てたので、その頃に夫の家事スキルが上がってた気がします。
同レベルで育児をスタートし夫婦で育児レベルを揃えられた
私達は、産後すぐに夫の育休が始まり一緒に育児を始めました。二人ともノースキルの状態からのスタートなので、同じレベルで一緒に歩んでいくことができ、結果、どちらかに負担が偏りすぎることなくやってこれました。
妻=指示を出す人、夫=指示を貰う人、という構図になるのを避けられました。
育児がどういうものか、何が大変なのかを知ってもらえた
赤ちゃんが夜中2~3時間置きに起きて、しかも何をしても泣き止まないとか、赤ちゃんと家に二人でいる閉塞感とか、話には聞いてても実際やらないと分からない辛さだと思います。
育児はワンオペでは無理ゲーだという大前提を体感してもらえた
「これを一人でやっているお母さんがいっぱいいるなんて信じられない、、」と何度も言っていました。
総括すると、育休期間は夫婦の分断を防ぎ、長期に亘りツーオペ体制を構築する土台作りになったと思います。 実際に体を動かして育児を習得してもらい、育休終了後に夫が大活躍するための経験値になりました。かゆいところに手が届く!って感じのサポートをしてもらってます。
夫に育休を取ってもらって悪かったこと
特になし。夫の会社の皆さんも、取得については快く受け入れてくれた様子で大感謝です。
復帰後も仕事に慣れるのに少し時間は要したようですが、普通に仕事しています。
これは夫の会社で男性育休の前例があったからかもしれません。
一方で私の会社では男性育休を取っている人を見たことが無いので、心理的な取りづらさについては職場によって差があるかも。
でも夫の会社も先駆者がいたからこそ後に続く人ができたわけであって、誰が最初の一人になるかという問題なのかもしれません。
夫婦の絆も深まった
新生児育児の過酷な時期を夫と分かち合って協力して過ごせたのは、とても良い経験になったし、夫婦の絆も深まりました。
夜中に2~3時間おきに赤ちゃんが起きて睡眠不足になったり、夜なかなか寝付かずに悪戦苦闘したり、赤ちゃんが理由不明で泣きまくるので食事を夫婦交代で取ったり。。その時は冗談抜きでしんどかったですが、「辛すぎるね」って分かち合える相手がいたから乗り越えられました。「あの頃は大変だったね」と夫婦で語り合えるのもとても良い思い出になりました。
「夫と結婚して本当に良かった。。結婚してくれてありがとう。。」とお互い感極まって何度も涙を流しました。
夫の感想
夫も
「これは育休とって自分で育児をやらなければどんなに大変かが分からなかった」
「育休とらなければ、自分も『育児は女性の仕事』という考え方のままだったかもしれない」
「二人でやっても無理ゲーなのに、世の中のお母さんはこれをワンオペでやっている人がいっぱいいるのかと思うと心が痛い」
「赤ちゃんと一人で向き合って精神的にまいってしまう人の気持ちが分かる」
と何度も言っていました。
夫は育休が終わる頃には「赤ちゃんと離れたくない・・」と可愛いことを言うようになりました笑
そして「赤ちゃんの世話してくれてありがとう」と毎日のように言ってくれ、育休から復帰してからもできる限りのことをサポートしてくれます。お互い感謝の気持ちが増えるきっかけになったなと思います。
夫の育休復帰後のツーオペ体制
夫は今は育休から復帰しましたが、たとえ私がいなくても一通りの育児は普通にできるので、土日は私に用事があるときは子供は夫とお留守番してもらって自由に外出できるし、夫も「土日はリフレッシュするためにいつでも外出したり休んでいいからね」と快く言ってくれます。
育休期間を通じて育児がどんなことか分かっているので、伝達コストが限りなくゼロに近いことは強力なメリットです。あれこれ言わなくても丸投げできるのですごく楽です。
何度かベビーシッターさんを呼んだことがあるのですが、寝かしつけの手順とか「あれやってこれやって」とか、一つ一つ全部伝えるのが面倒くさかったな、、と感じました。
(シッターさんによるのかもしれませんが&何度も呼べばそのへんも省略されてくるのかもしれませんが)
「自分でやったほうが早い」ってやつですね。タスクの移譲もそれ自体が割とデカ目のタスクになりますよね。
夫婦ツーオペ体制だと、それをすっとばして「今アナタがこれやってるから私はこれをやる」とかお互いの連携が自然に取れるので負担がとても軽くなります。
(例:夫が子供と一緒にお風呂に入っている間に夕飯の支度を途中までやり、子供が風呂から出たら妻が子供の保湿→授乳、お風呂から出た夫がバトンタッチして子供の寝かしつけしている間に妻は入浴~みたいな感じ)
デュアルコアなので一方がいなくても普通に育児は回るし二人いれば一人よりは負担が楽になるという感じです。
作業自体の負担が軽くなるというのも良かったのですが、私にとって一番良かったのは「精神的ワンオペ」にならないということ。
夫は自分の気づかないことを別の角度から「こうしてみたら?」と提案してくれたり、ぴよログ見て「今日は昼間あまり昼寝していないようだったから大変だったね」と気づいてくれたり。
育児の大変さや育児の何たるかを「分かってくれる」人が家の中にもう一人いることは、とても心強いです。育児について全部を一人で抱え込むのは辛いので。。
頭脳労働と単純労働の分担
夫が育休から復帰した後は、私が日中はワンオペで育児をしています。
赤ちゃんの世話するだけで疲れるので、頭脳労働は夫にやってもらうことにしています。(泣いてる赤ちゃんの世話しながらネット等でいろいろ調べたり事務作業するのも疲れるので)
具体的には以下の事をやってもらってます。
保活
保育園を選定し見学を予約。書類の準備等
見学は夫婦二人で行ける園は二人で行く。
一人のみしか行けない園は分担。
見学内容を共有し、最終的に申し込む園は二人で話し合い決定。
予防接種関連
接種スケジュールを把握し病院に予約。
実際に病院に行くのは私一人で行ったり、夫婦二人で行ったり。
離乳食
メニューやスケジュール、調理方法を考える。コープデリで食材(冷凍食品)を注文。 夫の指示に従い私が毎日赤ちゃんに食べさせる。
離乳食について細々とした分からないこと色々出てくるのですが、それらの全部について一つ一つ考えるのがとても面倒くさいので、「考える作業」を丸投げできるのはとても助かってます。
妊娠中からやってもらったこと
妊娠中からも赤ちゃんの命名やベビー服購入は夫にやってもらいました。
この辺は自分はこだわりなかったので。肉体的負担以外で男性ができることはやってほしいという思いと、名前を付けたり自分が買った服を着せたりすることで赤ちゃんにコミットする感情が出てくるかな?と期待しました。
最初は「自分で課題を探すところからやってほしい」(「私ばっかり妊娠・出産のこと調べてるね?」という不満があったので。。)と夫に要望していましたが、いきなりそれは中々厳しそうだったので、私の方で「離乳食どうやるかは調べてもらっていい?私はあなたの指示に従って赤ちゃんにご飯あげるので」と具体的に課題設定してあげる形に落ち着きました。
里帰り出産をしなかった理由
二人の子供だから二人で育てたい
根底にはこの気持ちがありました。子供を二人で協力して育てることで夫婦の絆が深まるかな?という漠然とした希望です。
産後クライシスが怖かった
育児の大変さは周りから聞いていたので、もし夫と協力して育児できない、、自分のつらい状況を放置される、、なんてことがあったら、自分の性格上、割と簡単に離婚してしまいそうな気がしました。
育休取ってもらってツーオペ育児体制にするのはそれを回避するためという意識が大きかったです(実際に取ってもらったらそれを遥かに超えるメリットがあった訳ですが)。
人から聞いた話ですが実家に頼って夫不在のまま子育てをし続け、「夫いらないんじゃね?」となりそのまま実家から帰ってこなくなる、、というケースもあるそうです。そうなる人の気持ちもわかる気がします。。
実家よりも自宅のほうがリラックスできる
私は里帰りはしませんでしたが母が週に1~2回ヘルプしにきてくれて、とても助かりました。授乳の姿勢とか抱っこの仕方とか自己流でやっちゃってたので「こうしたら?」とか色々アドバイスもらえるのも良かったです。これくらいの距離感が私には合ってました。
夫が育休を取るなんて無理だよ!という場合
私たちにとってはメリットしか無かったので、男性育休、取れる人はぜひ取得をお勧めしたいです。
夫の職場では前例があったので、夫は3ヶ月の育休を取ることができました。ですが、育休を取る男性が増えてきているとは言っても、まだまだ取りづらい、難しいという場合も多いと思います。
長期が無理だったら例えば1週間の育休でもいいと思います。1週間が無理でも週末にお願いするとか、可能な範囲で夫に育児を体験してもらうのはどうでしょうか。
長期的なゴールは夫に戦力になってもらうことなので、「育休」という形を取らずとも、できる限り育児に携わり夫がレベルアップすることは可能だと思います。
夫を戦力として育成すれば自分も定期的に週末に休養取れます。これがあると無いとじゃ大分違います。
育児は何年も続く長期戦なので、持続可能な体制を作れるように我が家もその都度話し合いながら試行錯誤しているところです。
おわりに
夫に育休を取ってもらうのは私も夫も悩みました。「男性がまだまだ育休を取りづらい今の社会で、夫に育休を取ってもらうようお願いするのは自分のエゴなのかな?」と。。でも、今では本当に取ってもらって大正解だったと思っています。夫と「育休取って良かったね~」と何度も言っていました。夫の職場の皆様に大感謝。。
もし夫が育休を取らず私がワンオペでずっと育児していて、夫がそれについて理解も協力もしない関係になっていたら、今ごろ離婚を考えていたかもしれません。
男女ともに当たり前に育休を取れる社会、働きながら無理なく子供を育てられる社会の実現を切に願います。
「我が家の場合はこうしてるよ!」等あれば、ぜひぜひコメントで教えてくださいませ!
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